
イノベーションを創出する意欲のある県内企業を応援するピッチイベント「Kumamoto City Pitch」が9月29日、「くまもと森都心プラザ」(熊本市西区春日1)2階の「クロスポイント」で開催された。
成長意欲のあるスタートアップ企業の資金調達や事業マッチングを支援するため、ベンチャーキャピタルや金融機関、事業会社などにビジネスモデルをプレゼンテーションする場を設ける同イベント。パートナー企業や地場企業とのオープンイノベーションの創出も目的とする。
今回のテーマは「熊本U35」。熊本を中心に活動する35歳以下の起業家3人が登壇した。登壇者は、魚釣り予想くじアプリ「競魚(けいぎょ)」を開発・運用する「oboqo(オボコ)」社長の阿南壮悟さん、小水力発電設備の製作・設置を行う「ジェットピアーズ」から杉田遼河さん、建築を含めたまちづくりを展開する「urban direction」社長の和泉秀さん。会場には金融関係者や地元企業など約30人が集まった。
阿南さんは、釣り大会をライブ配信し、その結果を予想してポイントを獲得できる仕組みを紹介。ポイントを釣り具などと交換できる次世代型エンターテインメントサービスとして注目を集めた。杉田さんは、小水力発電設備の仕組みを実演し、「製品の供給だけでなく、地域を元気にする手伝いができれば」と話した。和泉さんは、建築を専門としながらも「町並みづくり」を重視し、地域や企業と連携したまちづくりのビジョンを説明した。
会場では、「どの程度の電力を生み出せるのか」「サービスの商標登録も視野に入れるべきでは」などの質問や助言が寄せられ、登壇者と参加者が今後の展開について意見を交わす場面も見られた。