熊本市主催の「防災士フォローアップ研修会」が2月8日、くまもと県民交流館パレア(熊本市中央区手取本町)で開催された。
市内の防災士を対象に、災害への備えを学び直すとともに地域や防災士同士のつながりを築くこと、それぞれの得意分野を生かし各地域で活動を広げてもらうことを目的に開いた。165人が参加した。
冒頭で熊本市危機管理防災部の清田隆宏部長が「熊本地震から10年という節目の年に、全市を挙げてさまざまな取り組みを進めていく。昨年8月の豪雨災害を改めて振り返り、災害に対する備えや取り組みについて、自分自身で考えるきっかけにしてほしい」とあいさつした。
研修は2部構成。第1部では、同部防災対策課の職員が「地域防災リーダー」制度について紹介。地域防災リーダーに登録すると、該当する地域団体からの協力要請を受けて熊本市から連絡が入るという流れが説明された。このほか、熊本地震10年関連の取り組みとして、「支えられた日々を、支え合う力に」をコンセプトに掲げた事業や、車中泊避難に関する実証実験などの事例も紹介した。
第2部は、NPO法人「防災WEST」の気象予報士、早田蛍さんによる講演。同団体の地域での活動や、昨年8月の豪雨災害時に発生した線状降水帯の推移について解説したほか、地域ごとの災害リスクを知る重要性や、自ら情報を入手する必要性を訴えた。動画も交えた説明に、参加者はうなずきながらメモを取るなど、熱心に耳を傾けていた。
その後のワークショップでは、参加者が地域ごとに4人~9人の班に分かれ、防災行動計画「マイタイムライン」を作成。地図で仮に設定した自宅を確認し、ハザードマップを基に災害リスクを整理した。その後それぞれ出された住居の種類や家族構成などの条件を踏まえ、時間の経過とともに変化する大雨情報に応じた行動を話し合った。各班の代表者が他の班を回って意見を共有し、班内で振り返りを行った。
早田さんは「考える力、判断する力、行動する力を身に付けることが大切。今回の研修をきっかけに、選択肢を多く持ち、学んだことを家族から地域へと広げてほしい」と呼びかけた。
花園校区在住の豊田喜六さんは「昨年8月の豪雨災害を見て、何か始めなければと思い、防災士の資格を取得した。研修への参加は初めてだが、知らないことばかりで学ぶことが多かった。同じ班の経験者からアドバイスも受けられ、勉強になった」と話していた。