「AYA インクルーシブ 映画上映会」が1月26日、TOHOシネマズ熊本サクラマチ(熊本市中央区桜町)で開催された。
主催はスポーツ・芸術・文化との出合いや触れ合いを通して、障害がある子どもなどへ世界観が広がる場の提供を行うNPO法人AYA。熊本初開催。昨年8月に福岡で、9月に鹿児島で、それぞれ開催し、九州では3都市目となる。
上映会に参加したのは、病気や障害がある子どもとその兄弟や保護者。じっと座ることができない、医療機器の音が鳴るなどの理由から周囲に迷惑がかかることを気にして、映画館での映画鑑賞にハードルを感じている人に安心して見てもらうのが狙い。同NPO九州担当の松田倫実(つぐみ)さんは「活動を通して、家族みんなで初めて出かけたという声が聞かれる。上映会を家族が一歩を踏み出すきっかけになれば」と話す。当日は観客、関係者、ボランティアなど168人が映画「モアナと伝説の海2」を鑑賞した。
上映中は声を出したり、立ち上がったりしても気にしなくてよかったほか、医師や看護師などの医療従事者が会場内を見守った。
松田さんは「弟が自閉症で、知人の紹介をきっかけにAYAの活動に参加した。子どもが病気を理由に諦めることなく、やりたいことに挑戦する情熱と勇気を持ってもらえるような取り組みを続けていきたい」と意気込む。