鉄板焼き店「マルニ」（熊本市中央区上通町）が4月1日、中心市街地の上乃裏にオープンした。熊本市内で焼き鳥店「TORIDORI」を展開する「tugu（ツグ）」（下通）が手がける3店舗目となる。

店の外観とメニュー

　焼き鳥店を営む中村圭祐さんとクリエーティブディレクターの大西裕輔さんが2022年に立ち上げた同社。今回の店は、1985（昭和60）年に創業し、昨年12月に閉店した「お好み焼き ニック 上通支店」を引き継ぎ、新たにオープンした。「ニックの建物と味を引き継ぎ、この場所で育まれてきた歴史を大事にし、新しい物語を紡いでいきたいと思い立ち上げた」と中村さん。店舗面積は6坪。店内には、カウンター6席、立ち飲みスペース5席を用意。創業当時のニックのメニュー表もそのまま掲げている。

　コンセプトは「大衆的な鉄板料理とつまみと酒」。ニックの元店主から、看板料理「ニック焼き」のレシピや独自のソースを受け継ぎ、TORIDORIの料理や酒メニューを追加した。建物の改装やロゴデザインは大西さんが担当し、「食とクリエーティブの両面から再編集した」という。

　料理は、「ニック焼き」「お好み焼き」「焼きそば」の定番メニューのほか、地元の肉や魚介類、野菜を使った鉄板焼き、漬物やポテトサラダなどのつまみ、肉飯焼きなどを用意する。ドリンクは、ビールやハイボール、日本酒のほか、店主が薦めるナチュラルワインやクラフトジンなどをそろえる。

　中村さんは「焼き鳥と違うメニューの店を作りたいと思っていたので、いい縁をもらえた。古き良きものを生かす空間づくりを行うことで、新たな価値が生まれる。さまざまな人が、気軽に立ち寄ってもらえるような店にしてきたい」と意気込む。

　営業時間は18時～23時。