
教育と音楽を軸にした取り組みを行う「MUSE@EDUCATION(ミューズエデュケーション)」(熊本市北区龍田3)の設立記念コンサートが5月13日、熊本県立劇場(中央区大江2)で開催された。
当日は約350人が来場。プロの演奏家によるステージを楽しんだ。ピアノ演奏は、東京芸術大学を卒業し、さまざまな楽団と共演を重ね、2002(平成14)年のチャイコフスキー国際コンクール・ピアノ部門で女性および日本人として初の1位に輝いた上原彩子さんが務めた。プロコフィエフの「戦争ソナタ」全3曲を披露し、会場を魅了した。
公演前にはホワイエで行われたウエルカム演奏は、演奏に親しみのない子どもたちも気軽に楽しめる工夫。休憩中には地元の子どもたちによる演奏や、パン・飲み物のサービス、農家直送のミニトマト配布などの催しも用意した。
同社は、教育・音楽・ライフステージ事業を展開してきた「SYUDYLIFE Group」が新たに立ち上げた音楽専門会社。「学びと人であたたかな社会を目指して」という理念の下、熊本の音楽文化の発展と地域アーティストの支援が目的という。小・中学生を対象とした器楽合奏コンクールや、プロによるプライベートレッスン、アーティスト支援活動など、音楽と教育を掛け合わせたさまざまな取り組みを展開していくという。
家城由紀恵社長は「地方でも質の高いコンサートが開催され、著名なアーティストが熊本を訪れる機会も増えてきた。その裏で、アーティストと地域をつなぐミュージックプロダクションの役割がますます重要になっている。今後も丁寧なサポートを通し、音楽のある豊かな地域づくりに貢献していきたい」と意気込む。