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熊本電鉄・北熊本駅車庫で「5000形運転体験」 青ガエルを実車運転

「青ガエル」の愛称で呼ばれる5000形に乗り込む体験会参加者

「青ガエル」の愛称で呼ばれる5000形に乗り込む体験会参加者

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 熊本電鉄・北熊本駅構内の「北熊本車庫」で11月7日、約100メートルを実際に運転する「5000形(青ガエル)運転体験」が行われた。同イベントは今回で29回目の開催。

指導運転士の一戸さんと「5000形(青ガエル)運転体験」の様子

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 5000形は熊本電鉄が所有する車両で、東急電鉄の初代5000系車両を譲り受けて導入したもの。下ぶくれの丸顔に枚窓の「タレ目」を思わせる特徴的な外観から「青ガエル」の愛称で呼ばれてきた。

 熊本では先頭車1両でのみで運行していたため、反対側の車両接合部に運転台があるのが特徴。反対側で運行する時は「平面ガエル」の愛称で呼ばれることもあった。同車両は老朽化のため2016(平成28)年に惜しまれながら現役を引退したが、同社は動態保存。現在は、イベントの目玉として活躍している。

 運転体験では、同社の指導運転士、一戸文彰さんが車両の構造や運転取り扱いについて説明した後、運転の見本を披露。参加者一人一人に一戸さんが付き、実車運転を行った。

 発車合図をして「ドア閉め」を行い発車。時速10キロ以下で走行し、停止位置に合わせて停止。再度走行の後、完全に停止を確認したら反対側の運転台に移り、来た時と同じ動きを繰り返す。休憩後も再度、同じ内容を体験した。

 「今の電車は『電気ブレーキ』と『空気ブレーキ』両方を使い制動するが、青ガエルは『空気ブレーキ』のみ。名前の通り空気で制御するため、操作のタイミングでブレーキの力が変わる。これが難しい。参加の皆さんはよくできたと思う」と一戸さん。

 横浜から来たという森木修さんは「東急の『青ガエル』には子どもの頃から乗っていた。扇風機だけだったので夏は暑かった。満員の『青ガエル』に乗り、角の丸みから落ちそうになったことも。それらは今もいい思い出」とほほ笑む。

 参加したユーチューブチャンネル「九州しろさめ」の松本竜馬さんは「熊本市電の運転体験をしたことがあるが、『青ガエル』は全く違う。そこが楽しい」と話していた。初回の体験運転の時も参加したという岡野大雅さんは「最初の参加者として、これからも頑張りたい」とも。

 体験会は感染対策を施して開催した。参加者には、同社オリジナルの修了証や「電鉄電車1日乗り放題」券、「熊本電鉄カレー」などを進呈した。

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