2021年7月1日に着工した熊本市中央区の新築ビル「（仮称）下通GATE プロジェクトビル（中央区手取本町5 ）」にパルコ、星野リゾートの出店が決定した。

3階に予定する屋外テラスからは、街中から熊本城を一望できる

　熊本市の商業の中心である「通町筋エリア」に建設中の同ビル。下通と上通、2つの商店街と電車通りが交差する街の結束点に位置する。

　同じ場所へ再出店となるパルコは、同ビルの地下1階～地上2階を賃借し、新たな商業施設を出店する。

　パルコ担当者は「まだ賃貸借予約契約を行ったばかりで、内装や出店テナントはこれからの状態。このコロナ禍の状況でマーケットは常に動いているが、周辺の商店街や地域の方々との共存共栄を大事にしたい。熊本中心市街地の活性化に貢献していきたい」と話す。

　星野リゾートは3階～11階を賃借し、新たにビル内のホテルを運営する。同ホテルは、星野リゾートが熊本県で初めて運営する施設で、九州では「界 阿蘇」、「界 霧島」、「界 別府」（2021年7月8日グランドオープン）、「界 由布院」（2022年夏開業）、「雲仙プロジェクト（ブランド未定）」に続き6店舗目。付帯施設にカフェテリアやパブリックスペース、屋外テラスを予定している。

　同社は「3年前に声を掛けていただいたのがきっかけ。3階に予定している屋外テラスからは、街なかから熊本城を一望できる。コンセプトやイメージはさらに詰めていくが、リゾートをはじめとするホテルの運営実績を生かしていきたい。皆さまに街を楽しむ拠点として利用いただければ」としている。

　下通関係者は「まだ熊本地震の影響が残るころ、通りの向かいに商業施設『ココサ』が新規出店した。この時、パルコが看板を通じてエールを送ったことを思い出す。協力して街なかを盛り上げたい」「星野リゾートが出店することで、思い出づくりの場所のひとつに下通がなってくれると嬉しい」と話す。

　パルコと星野リゾートは、共に2023年春の開業を予定している。