熊本・中央区の下通アーケード街一帯で3月3日、「城下町くまもと 肥後のひなまつり」が始まった。
熊本県内外から観光客を呼び込むことで下通商店街を盛り上げようと、下通繁栄会が毎年開いている同イベント。今年で15回目の開催となる。
下通アーケードは県内屈指の商店街として多くの人が訪れる。アーケード中心部に京都御所や紫宸殿(ししんでん)を模した御殿の中に天皇皇后を模した人形を入れて飾る「御殿飾り」を復刻展示するほか、50年前の「七段飾り」、下通繁栄会メンバーが手縫した「肥後のつりてまり」などを展示している。
熊本市私立幼稚園・認定こども園協会の園児らが手作りしたひな人形を展示する「ちびっこ作品展」には、23園から約600の作品を並べる。園児らが作った人形は一つとして同じものがなく、その愛らしさに多くの人が足を止めている。
熊本キワニスクラブは、小児医療現場に贈っているキワニスドールにひな衣装を着せて展示している。
初日の3日は天候にも恵まれ、多くの通行人が写真を撮るなどして楽しんでいた。「子どもの作品を見に来た」という親子連れは「コロナ禍でもこのようなイベントがあるのは嬉しい」と話す。
特設展示のほか、下通アーケード路面店でも店内にさまざまなひな人形を展示。最終日には、下通繁栄会加盟店のレシートでガラポン抽選会を行うなどして、下通商店街全体でイベントを盛り上げる。
下通繁栄会女性部長の東悦子さんは「ひな祭りは、子どもから年配の方まで幅広い世代が楽しめる日本の伝統文化。作られた年代によって異なる人形の表情の違いや、手作りの温かみを感じながら見ていただければ」と呼びかける。
開催時間は10時~18時(最終日は17時まで)。今月5日まで。