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熊本市で「防災士フォローアップ研修」 地域と防災士の連携強化を

班でまとめた情報を発表する参加者

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 熊本市主催の「防災士フォローアップ研修会」が10月15日、くまもと県民交流館パレア(熊本市中央区手取本町)で開催された。

研修会の様子

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市内の防災士を対象に、地域と防災士の連携を強化することを目的に計180人が参加。防災士が自分の得意分野を将来的に各地域で生かすのが狙い。

 冒頭で熊本市危機管理防災部の上村亮部長が「熊本地震の経験を教訓に、いつ起こるか分からない災害だからこそ、日頃からの地域との連携をさらに強化していきたい」とあいさつ。

 研修は2部で構成。1部は危機管理防災部防災対策課の清田康友さんが、自治協議会、避難所担当職員、学校などの施設管理者などで構成される校区防災連絡会をはじめ、避難所運営委員会などの組織の役割を説明。避難所運営マニュアルの改訂、災害時の市の体制、震災対処訓練などについて話した。地域防災リーダーについては、同課の緒方達磨さんが紹介。地域防災リーダーは熊本市に名前、住所、連絡先を地域に提供していいことを条件に登録。登録した人は該当する地域団体から協力要請があれば、熊本市から連絡が入る流れとなると説明した。

 2部はNPO法人「防災WEST」の早田蛍さんが講師となり、災害から身を守るためには地域の災害リスクを知ること、災害から身を守るための知識を持つことの重要性について講演。その後、参加者は7~8人で地域ごとに作った班でマイタイムライン作成のグループワークを行った。

 早田さんは「考える力、判断する力、行動する力を身につけることが大事。災害は『まさか』ではなく『いつか』起こるものと認識し、自分は大丈夫と思わないこと。今回のマイタイムラインも完成させることではなく、考えることが重要。今回の研修を機に、選択肢をたくさん考えて早め早めに行動する気持ちを持ってもらえれば」と振り返る。

 参加した熊本市中央区在住の的場幸雄さんは「自分が住んでいる地域は熊本地震の経験から防災への意識が高い人が多い。ただこうした研修の情報がこれまで少なかった。今回の研修では、班の中で多様な意見を聞くことができ、とてもためになった。特に日頃からの近所付き合い、気遣いが必要だと改めて思ったので、自分にできることをこれからも頑張りたい。また研修も開いてほしい」と話す。

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