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熊本大でシンポジウム「教育の現場における防災・減災とアーカイブ」

竹内裕希子室長(左から2番目)とシンポジウムメンバー

竹内裕希子室長(左から2番目)とシンポジウムメンバー

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 シンポジウム「教育の現場における防災・減災とアーカイブ」が10月31日、熊本大学(熊本市中央区黒髪2)で開かれた。

熊本大学デジタルアーカイブシンポジウムの様子

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 同大くまもと水循環・減災研究教育センターデジタルアーカイブ室が主催する「熊本大学デジタルアーカイブシンポジウム」で、開催は7回目。重要文化財に指定されている同大五校記念館横化学実験場階段教室を会場とし、オンラインを併用したハイブリット形式で開いた今回は、防災士や教育関係者、学生など学内外から30人ほどが参加した。

 デジタルアーカイブ室は、熊本地震の記憶や教訓を記録し後世に伝え、地震災害に限らず将来起こりうる災害への備えの必要性を伝える研究・教育活動を行っている。室長で工学部教授の竹内裕希子さんは、「人とデータ、できたこととできなかったこと、現場と教育をつなぐことの3つの方針を元に、教育現場や学生に熊本地震を伝え、次に備える行動へ結びつけることができるのか議論を重ねている」と話す。

 シンポジウムでは、地域防災・防災教育を専門とする竹内さんのほか、工学部准教授で都市地域計画・景観まちづくりを専門とする田中尚人さん、教育学部教授で心理学を専門とする八ツ塚一郎さん、教育学部教授で社会教育学を専門とする山城千秋さんの4人が登壇。第1部でそれぞれの立場から教育と防災について話題提供を行い、第2部ではパネルディスカッションが行われた。

 竹内さんは「重要文化財のなかでオンラインを活用した開催は、新しい試みだった。キーワードは『つながる』と『継承』。記録と記憶をつないでいくことで、『経験』を語ることができる人がいなくなったとしても、未来に伝えることができることができる。災害から『伝え学び、次に備える』ために活動していきたい」と話す。

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