台湾・湾声楽団オーケストラの公演「SOUND FROM FORMOSA」が6月19日、熊本県立劇場(熊本市中央区大江2)で開催された。
同楽団は2017年に創設し、台湾の音楽と文化を基軸に据え、これまで500回以上の演奏会を開催してきたプロのオーケストラ。公演は菊陽町に進出した台湾の企業「TSMC」の子会社JASMと共催し、財団法人TSMC教育文化基金が特別協賛。両者がコンサートを手がけるのは国内初で、「感謝を込めて、音楽でつながる熊本と台湾」をテーマにした演奏で熊本県とのパートナーシップを築いていくことが狙いという。
当日は、指揮に台湾高雄主審の音楽家で李哲藝さんを、バイオリンに台湾系米国人の林品任さんを迎え、台湾の民謡の編曲やバイオリン協奏曲などを披露。日台友好の架け橋として、特別ゲストに熊本県立第一高校音楽部合唱団が特別出演。同合唱団はオーケストラの演奏に合わせ「さくらさくら」「荒城の月」を披露。アンコールでは、台湾の歌手でテレサ・テンさんの「小城故事」を中国語で歌った。
JASMのワイエイチ・リャオ会長は、公演中のあいさつで「JASMの今があるのは熊本県の皆さまのおかげ。日本の半導体産業と熊本県の経済発展にこれからも貢献したい」と話した。
公演後、李哲藝さんは「台湾の音楽性と文化の要素を融合させた公演で、これまで世界中の観客との絆を育んできた。今回は高校生合唱団とも共演で、演奏を通じ日本との文化交流ができたのもうれしかった」と話した。