
熊本学園大学(熊本市中央区大江2)で4月30日、産学官による「学生教育に関する連携協定」の調印式が行われた。協定には、同大学商学部と冠婚葬祭事業を手がけるセルモ(中央区世安1)、人材育成を支援する一般社団法人フミダス(東区三郎)が参画する。
商学部では、2023年4月に起業や新規事業創出に必要な視点や構築力を養う「ビジネス・クリエーション科目」を設置。今年9月からは、地域企業と連携し、実際の経営課題を題材に学生が解決策を考える「産学連携実践」プログラムを開講する。
調印式には、商学部の小谷学部長、セルモの岩上梨可社長、フミダスの濱本伸司代表理事らが出席。プログラムの具体的な内容も発表された。企業は若手社員を「メンター」として大学に派遣し、学生は企業訪問やインタビューを通じて課題を把握。学生グループがそれぞれ解決案を考案し、コンペ形式で提案する。最終報告会は来年1月に行い、最優秀グループを選ぶ予定。
本年度のテーマは「ストックビジネス」。学生たちは継続的な顧客サービスのあり方についても探求する。小谷さんは「企業の現場を実際に見ることで、実態把握や実践力の向上が期待できる。来年度以降は対象学年や連携企業も広げていきたい」と意気込む。
岩上さんは「学生の柔軟な視点が企業にとっても成長のヒントになる。地域社会全体への貢献につながる取り組みにしたい」と話す。