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熊本市消防局で「1DAY消防体験」 次世代消防を担う人材確保へ

降下訓練に挑戦する参加者

降下訓練に挑戦する参加者

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 消防士の仕事を体験してもらう「1DAYインターンシップ~夢に近づく消防体験~」が12月14日、熊本市消防局(熊本市中央区大江3)で行われた。

当日の様子

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 次世代の消防を担う人材確保を目的とした取り組みで、同消防局が実施するのは初めて。消防士を目指し、採用試験の受験を検討している人を対象に、就業体験の機会を設けることで、採用後の働くイメージを具体化し、入職後のギャップを減らすのが狙い。当日は、55人から抽選で選ばれた28人が参加した。

 午前中の講義と施設見学では職員から、消防士の業務内容や資格取得の流れなどについて説明を受けたほか、指令センターや消防車両を見学した。講義後に行った職員とのランチミーティングでは「実際に働いてみてどうか」など、講義では聞けなかった質問を投げかけるなど、和やかな雰囲気で交流を深めていた。

 午後は3班に分かれて訓練を体験。ポンプ隊班では放水訓練と梯子車搭乗を体験した。放水訓練では、水圧やノズル操作の難しさを体感しながら、真剣な表情で訓練に臨む様子が見られた。救助隊班では、建物2階から機材を使って降下する訓練を体験。救急隊班では、心肺蘇生や血圧測定、末梢(まっしょう)静脈路確保、ラリンゲアルチューブ挿入などを体験した。中高層建物火災を想定した訓練の見学では消防士の連携や現場対応を間近で学んだ。

 参加した文徳高校1年の山本昌榮(こうえい)さんは「消防士の仕事は火災現場だけでなく、救急隊や救助隊、指令班など幅広い役割があることを知った。放水や降下訓練は難しかったが、消防士になりたいという憧れがより強くなった」と話す。

 企画を担当した総務部総務課企画班の三山太一さんは「消防士に興味を持つ人が増えればと実施したが、想定以上の応募があり驚いた。一日を通してさまざまな体験をしてもらい、働くイメージを持ってもらえたのでは」と話す。今後も消防に関心を持ってもらえる企画を考えていくという。

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