
複合商業施設「WHOLE SQUARE(ホールスクエア)」(熊本市中央区上通町)で5月23日、熊本県産の食材や加工品を紹介する初の「ナイトマルシェ」が開催された。
業務用食品の卸販売などを手がける丸菱ホールディングス(益城町)が運営し、県産食材を活用したメニューや商品を展開する同施設。今回のイベントは、店舗のリニューアルメニューの紹介、地元生産者や新たな商品を広く知ってもらおうと企画した。テーマは「食べる・作る・学ぶ」。16時~20時の時間に、生産者や来場者が直接会話を交わしながら、熊本の食文化や持続可能な食の未来について考える場を提供した。
阿蘇どんぐりポークを使ったイタリア伝統料理「サルシッチャ」や、あか牛のモツを用いた「ランプレドット」(イタリア屋台風サンド)など、リニューアルメニューの試食も提供。有機野菜のサラダやワンプレート料理も人気を集めた。
販売コーナーでは、「お茶の冨澤」(益城町)の新茶、「なかはた農園」(山都町)のイチゴ、「丹生農園」(玉名市)のスイートコーンなど、地元の旬の味覚が並び、訪れた人は生産者と会話を楽しみながら買い物を楽しんだ。
阿蘇市でどんぐりポークの一貫経営を行う「阿蘇肥後ファーム」取締役の豊田岳雄さんは、「これまでは自ら商品を作って販売してきたが、丸菱の6次産業化の取り組みに共感し、現在は共同で新商品開発にも取り組んでいる。将来的には生ハムの販売も視野に入れている」と話す。
丸菱ホールディングス総合企画室室長の伊東裕将さんは「単に商品を販売するのではなく、背景にあるストーリーや生産者の思いを直接伝えたかった。今後もこの場を活用させてもらい、さまざまな企画を展開していきたい」と意欲を見せる。