熊本県内のローカル鉄道4社による「4社合同復興乗車券」が12月15日。発売された。
4社は熊本電鉄(熊本市)、南阿蘇鉄道(高森町)、くま川鉄道(人吉市)、肥薩おれんじ鉄道(八代市)。2016(平成28)年の熊本地震、2020年の熊本豪雨で被災した4社が、地域観光を盛り上げて復興を目指すため共同で企画した。
復興支援に取り組む一般社団法人「BRIDGE KUMAMOTO(ブリッジクマモト)」(熊本市中央区新町2)がデザインを担当。台紙のイラストは、熊本市出身・在住のイラストレーターわたなべみきこさんが手掛け、4社の車両のほか、熊本の風景を描いた。
乗車できる区間は、熊本電鉄=全線、南阿蘇鉄道=中松-高森間、くま川鉄道=肥後西村-湯前間、肥薩おれんじ鉄道=八代-佐敷間。肥薩おれんじ鉄道のみ区間だけの往復乗車券(途中下車無効)で、ほか3社は一日乗り放題となる。いずれも使用期限は2022年8月31日。
ブリッジクマモト代表理事の佐藤かつあきさんは「鉄道になじみのある人もそうでない人も手に取ってもらいやすいデザインを目指した。実際にこの乗車券を使って、熊本観光を楽しんでもらうことが復興に繋がると考えている。たくさんの人に熊本の食や景色、体験を楽しんでもらう機会になれば」と話す。
限定500冊で、価格は6,000円。運賃相当額は4,000円で、残りは管理費用や寄付金に充てる。