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熊本・坪井にオーダーメイドの革製品工房 自分だけの革の風合いを

革製品工房「アトリエコビト」店舗前で、店主の西山亮平さん

革製品工房「アトリエコビト」店舗前で、店主の西山亮平さん

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 熊本市の坪井交番そばにオーダーメイドの革製品工房「アトリエコビト」(熊本市中央区坪井1、TEL 080-3902-9910)がオープンして2カ月がたった。

店舗の外観と店内の革製品工房の様子

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 同店は注文を受けてから設計するオーダーメイドの革製品の工房で、形、色、革の質など全て客が決めてオーダーできる「フルオーダーメイド」がサービスの基本。小物から難しい形の製品まで打ち合わせを重ね、設計図から作り始める。

 その他、店内にある気に入ったキーケースや財布、バッグを見本に、好きな色を選んでオーダーできる「セミオーダー」にも対応する。

 店主の西山亮平さんは、前職の革製品メーカーで全くの未経験から腕を磨いた。「人の倍やらないとうまくならないと思っていた。認めてもらえて、より多くの経験をさせてもらえた。先代の工場長を師匠として頑張った」と西山さん。

 作ったバッグが、ドラマ撮影のバッグに採用されることがあり、さらに自信を深めたという。同メーカーでは4年で工場の責任者となり、5年間働いた。

 その後、イタリアに渡り、革製品の本場・フィレンチェの革製品店を回った。フィレンツェでは、日本のコンビニと同じくらいの頻度で革製品店に出合う。西山さんは「フィレンツェの技術は素晴らしいが、日本も負けていない。日本の製品はつくりにムラがなく、一つ一つが素晴らしい。これなら自分もできる」と思い、地元・宇城市に戻り、革製品作りや革細工教室の講師を始め、今回のオープンに至ったという。

 コストとの兼ね合いから一般のブランドで使用が少なくなった「植物タンニン(オーガニック)なめし」の革を使って製造するのが同店の特徴。

 「革製品はよく『使うほどに風合いが増す』というが、その風合いが出る革は『植物タンニンなめし』のもの。使い込むごとに風合いが増し、手直しが利くのでリペアも可能になる」と西山さん。一般の革製品は9割が化学薬品を使う「クロムなめし」のものが使われるが、同工房では国産かイタリア産の「植物タンニンなめし」の革を使って革製品を作る。

 西山さんは「一般の革製品は買った時がピークだが、しっかりした革製品だと5年から10年使える。リペアすると、さらに3年は使えるものになる。5年ごとに来店してもらえるような、お客さまと一生付き合えるような店でありたい」と話す。

 営業時間は10時~19時。来店の際は、電話、メール、DMなどで予約が必要。

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