熊本・銀座通りで営業していた居酒屋「板前炉端 いた炉(ろ)」(熊本市中央区出水3)が5月14日、出水のふれあい通りに移転オープンした。店舗面積は53平方メートル、席数は19席。
熊本市の新型コロナウイルス対のための酒類提供の自粛要請を受け、移転オープンから4日後の17日から休業を余儀なくされた。まん延防止重点措置の解除を受け、6月14日、営業を再開した。
中心部から郊外への移転のきっかけについて、店主の岩下幸弘さんは「今回のコロナ過で、中心部の価値が低くなったように感じた。中心部の高い家賃は、人通りやにぎわいへの対価と考えていたが、人通りがまばらになってしまい、その価値が適正なのか疑問に思った」と話す。移転効果として、大幅に家賃負担が減ったことに加え、SNSや口コミだけでも十分な集客があり、これまでに支払っていた広告費などの経費が不要になったという。
地元食材を中心にした和食を提供し、前店舗では種類豊富なアルコールを提供し、料理もそれに合わせたものをそろえていた。新店舗は家族連れの利用も多いことから、食事や子どもが楽しめる料理を追加し価格も1割ほど下げた。
料理へのこだわりについては、「旬の素材のおいしさをお客さんに楽しんでもらうため、毎日市場に出掛け、自分の足で素材を吟味することを大切にしている」と話す。
営業時間は17時~23時。月曜定休。