熊本市地域雇用創造協議会は7月21日から5カ月にわたり、熊本ソフトウェア(益城町田原)で「ICTスキル習得研修」を行う。
熊本市、熊本商工会議所、熊本県情報サービス産業協会から成る同協議会。少子高齢化や人口減少に伴う地域内企業の人手不足などの課題に対応するため、ICTの利活用による生産性の向上は急務という。反面、熊本市内の企業は、IoT、ビッグデータ、AIなど進化、発展する市場や技術動向に対応できるICT人材が不足している状況を踏まえ、今回の講習を行う。
背景には、熊本市では、大学、高校卒業者の市外転出が多く、若年層の地元離れが進み、子育て世帯の女性の就業率も低いのが現状。これらの課題解決のため、生産性が高く、多様な働き方を実践できる地域企業を増加させることが重要だという。今回の取り組みで、地域企業が求めるICT人材を育成し、インターンシップやマッチング会を通じて就職までをサポートすることで、人材不足の解消と地域の活性化を目指すという。
研修は、厚生労働省・熊本労働局委託事業「地域雇用活性化推進事業」の一環。ICT技術者としての基本的な知識や技能、ヒューマンスキルの習得を主な目的に据える。ITスキル標準レベル2に必要な知識と体系的なヒューマンスキル、データサイエンティストの基礎について学び、データ活用や分析ができる人材を育成する。
同協議会事務局の熊本市起業・新産業支援室室長の野口信太朗さんは「学卒未就職者、求職者、熊本へのUIJターン希望者を対象に開催する。さまざまな企業で必要とされるICTスキルを学ぶ貴重な機会。未経験者や文系出身者でも、やる気があれば大歓迎。熊本のこれからのために積極的に参加してほしい」と呼びかける。
説明会は7月6日・13日の14時~17時、熊本城ホール(中央区桜町3)で行う。参加無料。定員は26人。