熊本市が制作するフォトブック「悠久」の写真展が現在、HAB@熊本(熊本市中央区手取本町)2階「BREADAY(ブレッデイ)」で開催されている。
「悠久」は、伝統や文化に注目し「熊本在住の人に見てほしい」と熊本市が制作した。今回で2冊目。熊本県出身で市の親善大使を務める俳優・高良健吾さんが各所を訪れ、人々が築いたものや見ていた景色、生き様などに思いをはせ、熊本の悠久の歴史の中で先人たちが築いてきた「古き良きもの」の魅力を伝えている。
2015(平成27)年に発表した第1弾では、熊本城をはじめ、古くからある風景・場所などをテーマに展開。従来のパンフレットにあるような情報を最低限に抑えた内容が話題となり、賞を受賞するなど、各所から高い評価を受けた。
第2弾では、伝統工芸や文化財、酒蔵などをテーマに、それらを守り続ける人々と高良さんの触れ合いの中で、代々受け継がれ、今後も引き継がれていく貴重な地域の財産に対する人々の思いや取り組みなど、熊本の魅力の根源に触れることができる内容となっている。併せて、熊本地震や豪雨など度重なる災害を経験した熊本が「人の力」によって、伝統や文化を未来へつなぎつつ、新たなチャレンジをしている姿を通して「熊本の強さ」を伝えている。
大西一史熊本市長は「高良さんというフィルターを通して熊本の魅力を写真に収めた悠久は、歴史的にも記録としてずっと残ると思う」と話す。高良さんは「悠久は文章量を抑えた写真集のような仕上がりになっているところが新しく、このような試みをしているのは他にないと思う。熊本市だからこそできた攻めの姿勢と、熊本の魅力を、この企画展示でぜひ感じてほしい。特に若い人に伝わってほしい」と期待を込める。
営業時間は10時~20時。5月31日まで。8日から、フォトブックの無料配布も行っている。