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熊本・東区に民間就労支援事業所 能登ヒバで木の製品作り

店舗入り口に立つ緒方センター長

店舗入り口に立つ緒方センター長

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 就労継続支援B型事業所「リハスワーク熊本東」(熊本市東区尾ノ上1)が6月1日、熊本・尾ノ上にオープンした。

所内の様子と製作する商品

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 「福祉が地域を支える社会の実現」を掲げ、全国に24の就労支援事業所を展開する金沢QQL支援センター(石川県金沢市)が開いた。作業療法士としての勤務経験のある社長の岩下琢也さんが「全ての人が自立して幸せに生活していける社会を実現したい」との思いで起業し、今回、熊本市に初めてソーシャルフランチャイズとして開設した。

 厚生労働省は企業に義務付けられる障がい者雇用率を現在の2.3%から段階的に引き上げ、2026年には2.7%にすると決定。人手不足と言われる昨今、障がい者が活躍できる社会づくりは日本おいて課題の一つであると考え、「一律ではなく、個々に合わせた作業を行い、その後の就労を目指していくための道筋を作りたい」と岩下さん。

 各事業所では、本社のある石川県で栽培される「能登ヒバ」を3年間天然乾燥させたものを使った木の商品を作るのが主な業務。観光産業につなげていきたいという思いから、金沢市、名古屋市、東京都などの観光名所のデザインを入れたはがきや栞(しおり)を作っている。熊本では加藤清正や熊本のグルメ・野菜などをデザインに取り入れ、オリジナルの木の製品を作る。その後、本人の能力に合わせ、チラシの封入や折り込み作業など、地域の企業と連携した生産活動、施設外就労につなげていくという。

 緒方匡センター長は「障がいを持った人が思うように仕事ができないのを数多く見てきた。個人的な経験を生かして少しでも障がい者が楽しく働いていけるよう頑張りたい。地域とのつながりを大事に、この事業所が、さまざまな方の交流の場となり、くつろげるカフェのような存在になれれば」と期待を込める。

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