自転車を生かした「西区(サイク)リングのまちづくり」の一環で熊本市西区が、区内の飲食店・店舗限定でサイクルラックの無料貸し出しを始めて2カ月が過ぎた。
西区は金峰山や有明海が近くにあり、サイクリング愛好家が集まる場所。そうした特徴に着目した同区総務企画課がサイクリング愛好家にも気軽に立ち寄れる店と交流人口を増やし、「区内の店が潤えば」という思いから始めた。
西区の見どころをまとめたサイクリングマップを昨年発行し、西区役所や区内の店で無料配布。中には、約500部以上配る店もあるという。
サイクリングマップを配布しているサンドイッチ店「Eatton(イートン)」(熊本市西区新土河原2)も7月、サイクルラックを設置した。40種類のサンドイッチをそろえ、平日は300個ほどを用意するサンドイッチが午前中にはほとんど無くなるという同店。自転車で買いに来る地元客も多いという同店は、西区からのオファーもあり設置に至ったという。
伊東智徳店長は「客の中にはサイクルラックを初めて見る人もいる。『あれは何ですか』とたまに聞かれる。散歩の途中に立ち寄り、(ラックに)犬のリードを結ぶ人もいる。自転車のマークや案内板を付ければ、もっと良くなるのでは」と話す。利用頻度が増えれば、今後もスペースを確保していく予定。「ここは自然も豊かで空気もおいしい。風を感じながら西区に遊びに来てほしい」とも。
サイクルラックの貸し出しは無料で、最大6カ月貸し出す。