「梶原一騎が描いた五高生―あゝ五高 武夫原頭に草萌えて-―展」が11月15日、蔦屋書店熊本三年坂店(熊本市中央区安政町)で始まる。熊本大学とニューコ・ワンとの共同企画。
梶原一騎が描いた五高生 -あゝ五高 武夫原頭に草萌えて- 展
熊本にルーツを持つ漫画原作者・梶原一騎が、昭和初期の旧制五高(現・熊本大学)を舞台にした群像劇「あゝ五高 武夫原頭に草萌えて」を1978(昭和53)年に「週刊漫画アクション」で連載。同展では、梶原一騎が描いた五高生に注目し、実際の五高生との比較から梶原一騎の創作性について明らかにするととともに、梶原一騎にとって熊本や五高を舞台に原作を描くとはどういうことだったのかを掘り下げてパネル解説するもの。
著作権者の協力の下、単行本未収録となっている「幻の第1話」を会場で公開する。熊本大学文学部附属国際マンガ学教育研究センターの池川佳宏さんは「この『幻の第1話』は、梶原一騎が熊本を取材に訪れるドキュメンタリーであり、彼の作家性を考えるうえで大変貴重な作品」と話す。
11月18日には、梶原一騎の長男である高森城さんと、池川さんとのトークイベントも開催する。
池川さんは「梶原作品と言えば『巨人の星』などが有名だが、この『あゝ五高 武夫原頭に草萌えて』は梶原作品の中でも珍しい作品。梶原一騎の熊本への思いと愛情を感じられる作品で、熊本の人ならではの視点でも楽しめる。ぜひ多くの人に知ってほしい」と呼びかける。
開催時間は10時~18時。11月21日まで。トークイベントは11月18日の14時~15時30分。参加無料。事前申し込み不要。