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熊本市西区で「防災ワークショップ」 地域と防災士の連携強化を

1部の講演の様子

1部の講演の様子

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 熊本市西区主催の「西区の地域と防災士のワークショップ」が12月9日、西部環境工場(熊本市西区城山薬師2)で開催された。

研修会の様子

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 西区の防災士と校区防災連絡会を対象に、双方の連携の機会を設けることで、地域の防災意識の向上、防災訓練や避難所運営などへの防災士の参加促進を目的に計59人が参加。防災士が自分の得意分野を将来的に各地域で生かすのが狙い。

 冒頭、河本英典西区長が「いつ起こるか分からない災害だからこそ、日頃からの地域と防災士の連携をさらに強化していきたい」とあいさつ。

 研修は、NPO法人「ソナエトコ」理事の高智穂さくらさんを講師に招き、2部で構成。1部は「防災士の立ち位置、役割と地域との連携強化」をテーマに講演。現在防災士はどのような人が取得しているのか、取得後どのような活動があるのかなど防災士の現状について説明。その後、地域ではどのような防災の取り組みがあり、防災士にどのようなことを求めるのかについて例を挙げて紹介。防災士と地域の連携の必要性を伝えながら、まず何から始めていくのがいいかなどのアドバイスも行った。

 2部は「簡単にできる食のワークショップ」。参加者は8~10人で地域ごとに作った班で、火や電気を使わずできる食事作りのグループワークを行った。作ったのは、ライスペーパーを使った大福と冷凍食品を使ったコロッケサンド。防災イベントなどの一つのコンテンツとして使える内容で、それぞれが役割を確認し、自己紹介も交え意見交換しながら楽しく行っていた。

 高智穂さんは「普段から防災について、ちょっと意識するだけで、災害時に役立つ知識はたくさんある。防災を堅く考えず、家庭の中で、地域の行事の中でなど、年に数回でもいいので、大切な人たちと考える機会を作ってもらえれば」と話した。 

 参加した池田校区在住の松下安治郎さんは「自治会長と民生員をやっているが、校区からの推薦で2018(平成30)年に防災士の資格を取得した。今日は地域と防災士の両方の立場から参加したが、とても勉強になった。講演会ではなかなか他の人との会話のきっかけがないが、今日は非常時の食を作る過程でコミュニケーションが取れて良かった。何より自分で作ったものは特別においしかった。今日学んだことを地域の回覧板などで紹介して広げていきたい」と話していた。

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