JAGDA(公益社団法人日本グラフィックデザイン協会)新人賞展受賞者によるトークイベントが2月17日、「SOJO GALLERY」(熊本市中央区花畑町)で開催された。
1978(昭和53)年に発足した同協会は会員数約3000人のデザイン団体。年鑑の発行や展覧会・セミナーの開催、デザイン教育、地域振興、国際交流など、デザインによるコミュニケーション環境の向上のためにさまざまな活動を行っている。
「JAGDA新人賞」は1983(昭和58)年から、今後の活躍が期待される39歳以下のグラフィックデザイナーに授与し、これまで第一線で活躍する122人のデザイナーを輩出しているという。41回目となる今回は、対象者140人の中から、石塚俊さん、藤田佳子さん、矢後直規さんの3人が選ばれた。
石塚さんは早稲田大学第一文学部卒業。現代美術や舞台芸術、音楽、ファッションなどの分野で、宣伝美術、書籍装丁、ディスプレーデザインに取り組む。藤田さんは東京芸術大学大学院美術研究科卒業後、グラフィック媒体における広告、宣伝、販促の企画・制作を行うサン・アド(東京都港区)に入社し現在に至る。矢後さんは武蔵野美術大学資格伝達デザイン学科卒業後、博報堂(東京都港区)に入社し、2014(平成26)年から、クリエーティブデザインを手がけるSIX(東京都港区)に所属している。
展覧会は同会場で2月6日に始まり、その一環でトークショーを開催。トークショーでは、最初にJAGDA熊本地区会長の津田聡さんがあいさつ。最初に石塚さんは藤田さん、藤田さんは矢後さん、矢後さんは石塚さんを紹介する他己紹介後、スライドを見ながら作品の制作秘話や受賞した作品の解説など、クロストークを交えながら話が進んだ。会場にはデザインに興味がある学生など約50人が集まった。
津田さんは「第一線で活躍しているデザイナーの話を聞ける機会は少ない。気軽に話を聞ける機会を設けることができ、これからの活躍が期待される若者にとって一つの気づきになれば。今後もさまざまな角度からデザインのことを知ってもらえる機会を作っていきたい」と意気込む。
開催時間は10時~18時。入場無料。今月29日まで。