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熊本で鍋島鍛通の展示会 伝統柄、新柄など30点を展示販売

来場を呼びかける吉島ひろ子さん

来場を呼びかける吉島ひろ子さん

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 「鍋島鍛通(だんつう)展」が6月18日、熊本県伝統工芸館(熊本市中央区千葉城町)で始まった。

展示会の様子

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 展示会を開いているのは、佐賀市大和町にある1912(大正元)年創業の「本家鍋島鍛通」。伝統文化として継承される鍋島さらさや古伊万里などから図案を起こした作品のほか人間国宝「十四代今泉今右衛門」さんがデザインした作品、代表的な蟹牡丹柄の作品、伝統工芸展入選の作品のほか、身近な鍛通として取り扱う新鍋島タペストリーやテーブルランナーなど1畳サイズから小物まで30点を展示販売する。

 鍋島緞通が誕生したのは350年以上前の江戸時代元禄年間。日本最古のじゅうたんといわれ、佐賀鍋島藩では徳川家への献上品としても扱われた。一般への販売も開始されたことで明治時代に入ると各地に広まり、1873(明治6)年にはウィーン万国博覧会にも出品されている。10種類の綿を細かく重ね合わせていくため、耐久性に優れているのが特徴の一つという。一つの作品の完成まで4、5カ月かかる。現在は4代目継承者で専務の吉島ひろ子さん、5代目の吉島夕莉子さんが、織りに携わっている。

 ひろ子さんは「工芸の手織りの技術を今日まで織り継ぎ、品位にこだわり質の高い作品を作ってきた。伝統ある耐久性に優れた敷物としてだけでなく、普段の生活で気軽に使ってもらえる小物もそろえているので、使うことを想像して楽しんでほしい。鍋島鍛通が、身近でおしゃれな素材として注目されるようになれば」と期待を込める。

 開催時間は9時30分~17時30分(最終日は16時30分まで)。今月23日まで。

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