「ありがとうの手紙」と駄菓子を交換する「こっぷの家」(熊本市東区沼山津1)が熊本・東区にオープンして、8月5日で3カ月を迎える。
店の利用対象は0歳から高校生まで。店内には事業に賛同し寄付した人のリストを掲示している。子どもたちにはその中から手紙を送る相手を選んでもらい、来店時に「今日誰をどうやって笑顔にしましたか」「今日誰にありがとうを言いたいですか」という質問に答えた手紙を持参してもらう。感謝の言葉を添えた手紙を100円チケットと交換。チケットは駄菓子と交換する。
オープンから3カ月で約2000人の子どもたちが利用。塾や学童保育とも異なり子どもたちが安心して過ごせる「第三の場所」として、支援の輪は県外や国外にも広がっているという。7月からは赤ちゃんの一時保育を始めた。今後は余剰スペースのレンタルも予定している。
元保育士で店主の上村真理子さんは、7年前に両親が経営する事業を継承した。子育てと会社経営の両立で、「忙しさで心が乾くと人に優しくなれない」と気付いたという。起業家として「ママと子どもたちが安心できる居場所を作りたい」と考えるようになり、約3年の準備期間を経て同店をオープンした。店名は、水に例えた心の豊かさが集まる場所にしたいと命名した。
上村さんは「この仕組みは、子どもたちが日々の小さな幸せに気付くきっかけになる。感謝の気持ちや思いやりの心が連鎖し、笑顔が生まれる瞬間に立ち会えるのがうれしい。地域の人や企業との連携を深め、長く続けていきたい」と意気込む
営業時間は15時~17時30分(土曜は14時から)。水曜・日曜定休。