「未来の地域人材育成事業」が8月21日、「ソーシャルスクエア上乃裏」(熊本市中央区水道町)でスタートした。
熊本市立必由館高校の生徒を対象に行う中央区主催の事業の第1弾。同事業では講話・交流会を3回行った後、ワークショップを実施し、学生が考え計画したイベントを開催する。熊本市の魅力を再認識してもらい、地域の活性化や魅力向上に取り組む人材の育成を行うのが目的。当日は5人が参加した。
今回のテーマは「地元で活躍するまちづくりのキーパーソンを講師に迎え対話・交流しよう」。講師は、まちづくり会社「Shirakawa Banks(白川バンクス)」社長のジェイソン・モーガンさんと学生スタッフとして参加する熊本大学4年の溝田紗瑛さん。同社は2019(平成31)年3月から毎月第4土曜に白川河川敷「緑の区間」でさまざまな飲食店や物販店が出店する「白川夜市」を開催している。
講話では、河川敷ならではの落ち着いた空間で楽しめるという同イベントを開催するまでの経緯や現在の活動、やりがいなどを紹介。モーガンさんは「より面白い・より楽しい活動を追求することで、白川を軸として熊本をより良いまちにしていきたいと思い始めた。多くの人の協力があって今がある」と話した。溝田さんは「普段の生活では出会えない人との新しいつながりができた。人を巻き込む楽しみを感じられるようになったし、時間の使い方がうまくなったと思う」と話す。生徒との意見交換では、県外出身の2人に熊本に来たきっかけや、高校生のうちにやっておくといいことや大事にしてほしいことなどを自身の経験も交えながら話し、終始和やかな雰囲気で交流の時間を終えた。
参加した3年生の荒木さんは「進路につながる分野の話だったのでとても勉強になった。イベントのことは知っていたが、主催者側がどのような思いで開催しているかが分かって、さらに興味が湧いた。まずは一度参加してみたい。2回目以降もさまざまな話を聞いて、楽しいイベントを考えていきたい」と意気込む。