熊本市動植物園(熊本市東区健軍5)の園内にある「まなびの湧水こみち」が6月30日、環境省の自然共生サイトに認定された。
熊本市では初めての認定で、全国では610カ所目に当たる。自然共生サイトは、環境省が推進する「30by30(サーティ・バイ・サーティ)」目標の達成に向け、生物多様性の保全が図られている区域を認定する制度。今回の認定区域は同園内の湧水小川および周辺緑地で、面積は約1.45ヘクタール。江津湖水系と連続する湧水環境があり、希少な水生生物や里地的環境が残る都市部では貴重な自然環境として評価された。熊本市、肥後銀行、熊本県シェアリングネイチャー協会が官民で取り組み申請した。
7月9日には、園内で認定証授与式が行われた。出席したのは、大西一史熊本市長、肥後銀行の笠原慶久頭取、熊本県シェアリングネイチャー協会の福本壽太郎理事長。九州環境局の番匠克二局長は「7月14日、15日に開催するネイチャーポジティブサミット前のタイミングで認定を受けられたのもよかった。今回の認定を契機に熊本市の環境保全の取り組みが全国に広がっていくきっかけになれば」とあいさつし、出席者3人に認定証を手渡した。
笠原頭取は「当行としても、自然保全、環境教育の両輪で活動を進めている。産業だけでなく、自然、文化も大事に引き継いでいくことが重要。自然を守り、豊かな社会を守っていけるよう努めたい」と話した。
福本理事長は「協会では、現在県内7つの地域に会員120人が所属している。ネイチャーゲームの普及など自然体験プログラムを40年にわたり手がけてきた。活動を通じて人が自然を尊重する社会の種をつくり、その種を広げて育てていきたい」と意気込む。
大西市長は「自然環境は行政だけでなく、経済界、地域も一緒に守っていくもの。自然共生サイトを多くの人に知ってもらい、こんなに素晴らしい場所があることを再認識してもらえれば」と話す。