熊本市中央区の碩台校区住民を対象にした「碩台校区防災訓練」が11月17日、熊本・白川公園(熊本市中央区草葉町)中央公民館で開催された。主催は碩台校区防災連絡会。
同訓練は2年に1回実施。住民に自助の意識を養ってもらい、地域の防災力向上を図るのが狙い。今年は、消防署、地元消防団、熊本市、高校生ボランティアなどの協力を得た。
当日は、会場内に設けた6エリアに家族連れなど約150人が訪れた。9時45分に地震が発生したと想定し、地域住民に声をかけながら同公園に避難。点呼を取った後、それぞれの体験エリアに移動した。
体験エリアは、白川公園に5エリアを用意。用意したのは、火災など煙の中での避難を想定し、慌てずに安全に行動できる方法を学ぶ「煙体験」、万一に備え水消火器で消火器の取り扱いを学ぶ「消化体験」、非常時にはかまどになるベンチとして公園に設置されている「かまどベンチ」の使用方法、湯を入れるだけで食べられる非常食を学ぶ「備蓄品体験」、子ども用の消防服を試着できる「消防服試着体験」。レスキュー車、消火ポンプ車など消防車両の展示も行った。
併せて中央公民館ホールでは、VRを使った消火作業体験、119電話対応体験、AEDなどを活用した心配蘇生体験も行った。
参加者の一人は「煙体験は普段できないので体験できてよかった」と話す。
同校区自治会連合会の新富浩之会長は「普段の生活では災害に対する意識がどうしても低くなる。備蓄品を準備する必要性を感じてもらえたのではないか。住民が参加しやすく楽しみながら学べる防災企画を考えていきたい」と意欲を見せる。