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義足ランナー・横田久世さん 感謝の気持ちを届け、苦しんでいる人の道標になりたい

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 熊本市の義足ランナー・横田久世さんが3月26日、東京で開催された「リレーマラソン」を走った。

国立競技場に立つ横田久世さん

 

 

 

 

 

 横田さんは、夫と長女、次女と熊本市に暮らす主婦。2017(平成29)年12月、突然、高熱と激しい体の痛みに襲われた。10日間意識不明となり、目覚めたときには命と引き換えに両脚の膝下と両手のほぼ全ての指を失っていた。  

 これまで当たり前にできていたことができない、自分の体に向き合うのに2年程がかかったという。「一人だったならば何もできない、しない日々でもよかったのだろうけれど、子どもたちがいるから何とかしなきゃと思った」と横田さんは話す。夫の協力を得ながら日々を送るなかで、母として娘たちに何ができるのかと悩むこともあったという。

 「学校に来てほしくない」「一緒に歩きたくない」という娘たちの言葉に葛藤もあった。自分が障がいを受け入れるのに時間がかかったように、娘たちが「障がい者の家族」であることを受け入れるのに時間がかかるのは当然のことだと自分に言い聞かせ、一日一日を積み重ねていった。

 運動が嫌いだったという横田さんが走り始めたのは、2020年の熊本城マラソン。「病気になったときに支えてくれた人たちに元気だよと伝えたくて。熊本城マラソンに出たらみんなに見てもらえるでしょ」と話す。前日まで大反対だった家族も、当日は応援に駆け付けた。昨年ハワイで開催されたホノルルマラソンでは母娘で完走。今では「互いを尊敬しあえる親子となれた」という。

 横田さんは「誰にでも苦手なことやできないことがある。今の私は、それが手足の障がいというだけのこと。私の経験を届けることで、苦しんでいる人たちが吹っ切れるきっかけになれたら」と笑顔を見せる。

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