「Japanese sweet&cafe まるいわ」(熊本市中央区上通町、TEL 070-6594-1900)が12月8日、熊本・上通にオープンした。
店主の岩崎公子さんは夫と同所でカバン店を営んでいたが、店舗改装のタイミングで「何か面白いことをしたい」と思い立ち、異業種への参入を決めたという。「熊本観光に来た人たちが、熊本の文化や歴史に触れることができ、『ここでしか手に入らない』ものを提供したいと考え、1年間の準備期間を経て出店に至った」と話す。
「熊本らしさ」と「古いは新しい」をコンセプトに、知人のフレンチシェフの協力の下、商品開発した。最初の試作品ができた昨年末から改良を重ね、1年をかけて看板商品の「あんさんどら」ができたという。
「あんさんどら」は、塩バター、濃茶、ほうじ茶黒糖の3種類(以上350円)。生地には熊本県産の小麦粉、市内の老舗酒造・瑞鷹の甘酒、県内の有機栽培農家が作るレンコン粉などを使い、「甘酒がふわふわ感を、レンコン粉がモチモチ感をだしている」と岩崎さんは話す。手焼きをする3種類の生地に、毎日店で炊く粒あんと、それぞれの生地に合わせたクリームをはさむ。
「商品だけではなく、店全体で熊本を感じてほしい」と、店づくりにもこだわった。熊本地震で崩れ落ちた熊本城の瓦をインテリアディスプレイに活用するほか、八代産いぐさで作った畳を使った和室、天草産御領石を使ったカウンターなど、随所に熊本所縁のものが使われている。和室には、熊本の伝統文化である「肥後古流茶道」や、郷土玩具「肥後てまり」も取り入れた。
岩崎さんは「熊本の食材にこだわった和菓子で『熊本の食文化』を感じ、店のインテリアで『熊本の伝統』を感じてほしい。予約制で和室の利用もできるので、ゆったりとした和の時間を体験してもらえたら」と話す。
営業時間は12時~19時。火曜・水曜定休。