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熊本市南区で「防災人材育成プログラム」 第2弾は避難所運営ゲーム

意見交換を交わす参加者

意見交換を交わす参加者

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 防災士を対象とした「南区避難所運営ゲーム(HUG)研修会」が2月23日、南区役所で開催された。

研修会の様子

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 南区の防災士を対象に、「地域のつながりで備える防災力向上」をテーマに行う南区主催の3段階の育成プログラムの第2弾。コミュニティー防災とコミュニティー防災人材に必要な能力・活動を説明できるようになるのが目的。昨年12月に開催した第1弾「コミュニティー防災人材育成プログラム」に参加した中から4人が受講した。

 大規模災害時の応急対策活動の中でも特に重要なものの一つといわれているのが避難所運営。避難所運営ゲームは、それぞれの頭文字、「避難所」のH、「運営」のU、「ゲーム」のGを取ってHUGと呼ぶ。HUGは2007(平成19)年に静岡県危機管理局が企画・開発した防災カードゲームで、250枚のカードを使ってゲーム感覚で避難所運営を体験できるのが特徴。

 NPO法人「ソナエトコ」の水野直樹理事長を講師に招き、静岡版を参考に熊本県で制作した熊本版HUG(125枚)を使って研修を行った。カード1枚を1人と想定し、地域住民だけでなく旅行者、イベントの指示もある。参加者は、模造紙に記入された避難所となる体育館、運動場、教室の中から、どの避難者をどこに避難させるか、意見を出し合いながら進めた。

 水野さんは「HUGを事前に行うことで、災害時に具体的に何が足りないか、何が必要かが見えてくる。備蓄倉庫に入っているもので本当に問題がないかなど、防災訓練時の取り組みや考え方も変わってくると思うので、地域のみんなで考える機会を作っておくのが大事」と話す。参加者からは「自分の地区の防災に絡む運営メンバーで初期対応について、何分で立ち上げることができるかなど、研修が必要」「ゲーム中に出たアイデアをメモする時間があると、さらにいい研修になるのでは」「日頃からさまざまなことに対応できるようにしておくことが大事」などの意見が出された。

 南区総務企画課防災班担当の松山仁宣さんは「前回の研修に続き今回の研修で、防災の知識がさらに深まったと思う。今回研修を受けた皆さまが他の方々に指導して伝えていくことで、地域に広げていきたい。今後は南区の防災リーダーとして活躍してもらえれば」と期待を込める。

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