職業体験イベント「キッジュニア」が1月19日、花園公民館(熊本市西区花園5)で開催された。
熊本市立千原台高校の「まちづくりイベントゼミ」で学ぶ1年生6人が企画。同ゼミは1年生の「総合的な探求の時間」で、8つのゼミに分かれた探求学習コースの一つで、「まちづくり」をテーマに地域の課題解決に取り組む。授業を担当する一般社団法人「みらいず設計Lab」(中央区新町4)代表理事の平松あすかさんは「今回のイベントは『地域の職業に触れることでさらに地域を好きになるのでは。千原台高校がある西区にどんな職業があるのかを子どもが知る機会を作りたい』と学生が言ったのがきっかけ。最初は何をすればいいか分からず動き出すまで苦労したが、企画を進めるにつれて成長が見られた」と振り返る。当日は、会場の近くに住む子どもを対象に、8つの企業・団体の仕事体験ができるイベントを実施。園児から小学生まで約200人が参加した。
会場は、室内外に分かれ体験ブースを設置。室内では、1億円の重さ当てクイズやお札数え体験ができる「肥後銀行上熊本支店」ブース、棺おけ体験・写経体験・お守りづくり体験ができる「延壽院」ブース、落書きシューズ体験ができる「南月星」ブース、鑑識体験ができる「熊本中央警察署」ブース、聴診体験などができる「熊本看護専門学校」ブース、心肺蘇生法体験ができる「帝京大学福岡キャンパス医療技術学科救命救急コース」ブースを展開。室外では、「自衛隊熊本支部」ブースで車両の展示や迷彩服試着、「熊本西消防署島崎出張所」ブースで放水体験などが、それぞれ行われた。
参加した小学5年の平田望結(みゆ)さんは「学校から配布されたチラシを見て、行ってみたいと思った。お守りを作ったり、お札を数えたり、さまざまな体験ができたので楽しかった」と声を弾ませていた。母親の麻美子さんは「高校生が企画したと聞いて驚いた。職業について子どもが考えるいい機会になるので、ぜひ続けて開催してほしい」と話す。
実行委員長の植竹蒼真さんは「想像していた以上に参加者が多くて良かった。2カ月前から準備してきた。短い期間の中で企業への依頼や打ち合わせなど大変だったが、やりがいもあった。普段経験できないことだったので勉強になった」と振り返る。