熊本中央区主催の「町内自治会長研修会」が11月29日、国際交流会館(熊本市中央区花畑町)で開催された。
中央区内の自治会長を対象に、自治会活動の負担を減らす工夫や新たな取り組みの提案、他地域の先進事例から「町内自治会とマンション住民をつなぐヒント」を見つけ、地域連携を強化することを目的に開催。計80人が参加した。
冒頭で岡村公輝中央区長が「町内自治会の意義と活動の目的を再確認できるよう、日頃からの地域の連携をさらに強化してもらいたい」とあいさつ。
研修は2部で構成。1部は教育・研修事業を行うベンチャー企業「M-cass」(北区龍田3)の平井孝道社長が「これからの自治会運営のヒント」をテーマに講演。各町内自治会が運営や活動を行う中で抱えている悩み、負担、課題を具体的に紹介したうえで、業務を整理する方法やICTを活用した活動の効率化を紹介。自治会活動の意義や目的を回覧などに明示することで、活動を見直すきっかけになり、対外的にも活動の必要性に納得がいくと説明した。
2部は兵庫県神戸市灘区のなぎさ地区で、防災を中心にまちづくり活動に従事している「なぎさ防災福祉コミュニティ」の城田洋克(ひろかつ)委員長が講師となり、「つながる、広がる、地域の輪~マンション住民との交流~」をテーマに講演。自身の地区で展開している防災活動を中心に、マンション内に加え地区内のマンション同士の交流、良好なコミュニティー形成のために、日頃からどのような活動が必要かなどを説明した。
城田さんは「熊本は神戸同様、大きな地震を経験した地区。神戸も地震をきっかけに、防災を中心に地域コミュニティーの形成に力を入れている。神戸と熊本で地域性はあるが、課題は共有できるものが多い。今回の研修会で何か気づきになってもらえたら。これからも熊本のために力になれることがあれば」と話した。