熊本・御船町産デュラム小麦を使ったクラフトビール「みふねのほザウルス」の完成発表会が2月5日、熊本市内で開催された。
パスタやパンなどの原料に使われるデュラム小麦は、雨の多い日本の気候では栽培が難しく、今までほとんど栽培されていなかったが、御船町で2018(平成30)年、試験栽培をスタート。特産品化を図るため、個人や団体だけでなく官民一体となった幅広い取り組みを目指し、2020年に「御船町デュラム小麦生産者事業者協議会」を発足。御船町産小麦「みほねの穂」としてブランド化した。
これまでレストランなどで「みふねの穂」を使った料理を提供してきたが、今回、熊本市の醸造所ダイヤモンドブルーイング協力の下、クラフトビール「みふねのほザウルス」を醸造した。県出身のお笑いコンビ「ガリットチュウ」福島善成さん(天草市)が手がけたラベルデザインには、御船町は日本初となる肉食恐竜の化石が発掘された場所であることから、恐竜と小麦をモチーフにしたイラストを描く。
発表会には御船町の小麦生産者と事業者のほか、藤木正幸御船町長、醸造家らが出席。生産者の一人、宅本誠也さんは「もともと米と露地野菜を作っていたが、デュラム小麦を作らなかと声をかけてもらい、やってみようとチャレンジした。苦労も多かったが、小麦が出来上がった時の気持ちは最高だった。ビールになると知った時は驚いたが、新たな特産品になれば」と話す。
同商品は2月5日より、ブルワリーカエン(熊本市東区)、ワールドビアターミナルカエン(中央区)、ウィッチズビアマーケット(大津町大津)、ウィッチズビアフライト(熊本空港内)と、オンラインショップで限定販売。3月16日には、御船町街なかギャラリー(御船町御船)で試飲イベントを開く。