地域の中で高齢者や子どもたちなどを見守る「熊本見守り応援隊」協定締結式が3月11日、熊本県庁で行われた。協定式には、関係機関と新たに協定を結ぶセルモの岩上梨可社長、ユウベルの上田一徳社長らが出席した。
同事業は、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるようにするため、地域の事業者などの協力を得て、地域の中で支援が必要と思われる世帯や子どもの安全などの見守り活動に取り組むとともに、それぞれの関係機関が積極的に協力し、連携して地域福祉の向上に寄与することを目的としている。熊本県、熊本県警察本部、熊本県社会福祉協議会、熊本県民生委員児童委員協議会、熊本市民生委員児童委員協議会の5者と、協力事業者で協定を結び活動する。
平成23(2011)年に最初の協定が結ばれて以来、新聞社、銀行、コンビニエンスストア、宅配業者など22事業者が協定を結び見守り活動をしており、今回新たに2事業者が加わったことで24事業者となった。冠婚葬祭事業者の参加は初めて。
セルモの岩上社長は「冠婚葬祭にまつわる困り事の相談や、施設でのイベントに来ていただくなど、地域の方々と密にコミュニケーションを取ることが多い。昔に比べて地域の中での人間関係が希薄になっていることの『地域課題』を感じている。今回の協定に参加させていただくことで、地域の方々との関わりを業務としてだけではなく、地域社会への貢献につなげていけたら」と意気込む。
ユウベルの上田社長は「冠婚葬祭互助協会は全国で活動している組織で、各地でこのような協定を結んでいる。元をたどれば、戦後の焼け野原の中で結婚や葬儀を助け合いながらやっていこうという互助の精神、地域課題の解決からスタートしている。そうした意味でも、原点に戻って地域と事業者とのつながりを大切にし、地域見守りの幅を広げる一助となれたら」と話す。