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熊本・合志市にテイクアウト専門店「ピープス」 生産農家が開く

PEEPS店主の石原さん(左)と、料理担当のまどかさん(右)

PEEPS店主の石原さん(左)と、料理担当のまどかさん(右)

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 テイクアウト弁当専門店「PEEPS(ピープス)」(合志市豊岡、TEL 080‐3974-1791)が熊本・合志市にオープンして、9月14日で2カ月がたつ。

PEEPS・商品と店

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 店主の石原慶将さんはハーブや野菜の生産農家。大学を卒業して一般企業に就職したが、「就職して数年がたったころ、自分で責任を持てる仕事がしたいと思うようになった。知人から農家をしてみないかと誘われ、一念発起したのが10年ほど前だった」と振り返る。

 知人からの助言もあり、レモングラスの栽培から始めた。「レモングラスは8月から10月の期間に収穫し、それを1年かけて販売する。農業に慣れてきたころ、年間の経営を考えたときに、レモングラスに加え野菜の生産ができないか考えるようになった」という。試行錯誤し、30種類ほどの野菜を試した結果、現在は主に、夏はナス、それ以外の季節は大根を生産する。

 「野菜を生産するようになったら、フードロス問題に直面した」と石原さん。資材や流通費など出荷にかかる経費が販売価格よりも高くなるときがあり、野菜を売ることで逆に赤字になる。多くの農家では、赤字回避のため、作った作物を廃棄する現状があるという。「農家にとって作物を廃棄することは何より悔しい。何かできることはないかと考えたときに、料理として出そうと思いついた」という。

 料理を担当するのは、料理人歴20年以上のまどかさん。「旬の野菜、しかも採れたばかりの新鮮な野菜を生かすことを考えて作る」という料理は彩りにもこだわる。「本日のサラダ」(600円)と「本日のカレー」(850円)は、その日ある野菜を使うため毎日、内容が変わるという。

 まどかさんが作る弁当やドリンク、焼き菓子のほか、朝採れ野菜や農家仲間の生産品も販売する。
石原さんは「農家を子どもたちに誇れる職業にしたい。それには、やりがいだけではなく、稼ぐことができ、経営が成り立つことも重要。いつか、子どもたちが憧れる職業にできたら」と話す。

 営業時間は10時~17時。

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