熊本西区主催の「防災に係る地域と防災士の視察研修」が6月7日、球磨村役場・熊本県防災センター(熊本市中央区水前寺6)で開催された。
西区管内の校区防災連絡会を対象に、災害に対する知識、対応能力の向上を図るのが狙い。令和2年7月豪雨災害の発生地・球磨村を訪れ、専門的な知識を持つ講師の講演を聴いた後、同センターの展示・学習室を見学。当日は校区防災連絡会、西区役所職員を含む23人が参加した。
球磨村役場では、球磨村役場総務課・防災管理官の中渡徹さんが講師となり、「令和2年7月豪雨災害を振り返り、今伝えたいこと」をテーマに講演。球磨村の概要を紹介した後、令和2年7月豪雨の特色や役場の初動対応、当時の行動記録、被害の概要を説明。この災害を通して思ったこと、その後の町としての防災ソフト施策などを紹介し、最後は実際に災害現場となった場所に移動し、災害時の状況を伝えた。
同センターでは、職員から施設の平時と緊急時の役割についての違いについての説明を聞いたほか、災害発生時に全ての情報が集まる災害本部の見学、動画視聴なども行った。
参加した中島校区防災連絡会の中村邦宏会長は「今回の研修を通して改めて知らないことが多いことが分かった。熊本では地震、水害、台風など災害が多いからこそ、日頃からの備え・知識を得ておくことは重要。早速地域に戻ってコミュニティーセンターにヘルメットやマイク、懐中電灯、乾パンなどの在庫を確認したい。さまざまな状況に対応できる対応力を地域で身につけていければ」と話した。