熊本の学生と企業を結ぶ就職支援サイト「SHU-KATSU熊本」が2月1日、開設された。運営は城野印刷所（益城町）。熊本県内の企業に特化し、新卒者を対象とする。

プロジェクトメンバーと企業の取材模様

　昨年1月、サイトを作るためのプロジェクトを立ち上げた。2月に熊本県内の大学生にも声を掛け、約15人が呼び掛けに応じプロジェクトメンバーが決まった。就職活動中の学生が、熊本県内の企業に目を向けるにはどんな仕組みが必要か、学生の意見を聞きながら協議を重ねたという。

　新卒者はまず、プロフィールを入れて登録。希望する仕事内容やジャンルを入れて企業にPRすると、興味を持った企業側からアプローチがある。企業や就活に関する情報も見ることができる。登録企業は事務局が独自のガイドを設けて選び、個人情報の取り扱いも「入念に」行い、「事務局を通すことで双方が安心・安全に使用できる仕組みにした」という。

　城野斉（じょうのひとし）社長は「県内の学生がよく目にする就職支援サイトは大企業が多い。社員募集に予算をかけることはできないが、優れた熊本の企業はたくさんある。優秀な人材が欲しい県内企業と、地場で働きたい新卒者に特化したサイトになっている。お互いにとってメリットのあるものにしたい。ゆくゆくは、一度県外に就職で出たが、熊本に帰ってきたいと思っている人向けにも対応できるよう構築したい」と話す。

　プロジェクトメンバーの一人で、熊本大学3年の諏訪原夏海さんは「知らなかった企業に出合えた点が良かった。地元で就職したいと思っていても、大手就職支援サイトに載っていない企業はなかなか知る機会がない。その現状が、このサイトをきっかけに変われば、学生・企業双方にいい影響があると思う」と話す。

　学生の登録は無料。